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TW3「エンドブレイカー!」のキャラブログ。 PBW、TWと言った単語に興味のない方は回れ右推奨。
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むかしむかし、あるところに
弦を失くした竪琴が
たったひとつ、ありました

なくした理由を尋ねると
竪琴はただわらって、そのまま黙ってしまうのでした。



 『其れ』が潜むくらやみには
 夜、近付いてはならない。

 陽の在るうちはそっと眠っているから
 起こしてはならない。起こしては、ならない。






ただの噂話だと。
そう言った男が居た。
酒場で酔った連中の言う事など、いちいち信じていられないと、そう笑った。

ならば試してみるかと、酒場の主人が呟いた。
大概奇妙な話を好いた壮年の男だった。


『其れ』が潜むくらやみは、案外傍に転がっていた。
夜の賑わいから外れた酒場の、更に深くまで歩いた所。

二人分の足音は直ぐに呑まれて消えた。
『其れ』が居ると話に聞いた夜と、同じだった。






震えた声で男が言った。
何故、『其れ』が居ると知れたのかと。

喉を鳴らして主人が答えた。
曰く。
『其れ』は『声』を出している。
囚われ、呑まれ、足掻く人間を見つめている。
そうして一つ。質問をする。
答えを抗う事は出来ない。ただ一度、嘘偽り無く答えなければならない。
愉しそうな『声』渦巻く夢から抜け出す事は出来ない。
誘われた者を手放す事は無い。
ただ一度、『声』に触れたまま、翌朝その者は冷たくなっている。
『其れ』が居たと、うわ言の様に呟いたきり。




風は足元を流れた。
周囲の温度を攫って行った様だった。


そう、『其れ』は。ただ人を食らうものではない。
夜に出会った者を、捕らえて離さないだけで。
そうして囚われた者が、二度と抜け出せないまま、命までも囚われてしまうだけで。

そう。
だから『其れ』は。




風が鳴く様に囁く『声』を、奏でる。




 「さがしものを、しているんだ」

些細な一言を、口にする。


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注意書き:
使用されているイラストは、株式会社トミーウォーカーのPBW『エンドブレイカー!』用のイラストとして、レクサスPLが作成を依頼したものです。イラストの使用権は発注者に、著作権は各イラストマスター様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。

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